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新規事業への挑戦を、組織の文化へ。

その基礎固めとなる、伴走支援と人財育成を依頼

Client

株式会社科学情報システムズ(略称:SIS)

株式会社科学情報システムズ 阿部真樹 取締役R&D部長 関根暁史 中平雄哉

BtoBのシステム開発を手がける独立系システムインテグレーターである、株式会社科学情報システムズ(略称:SIS)。

 

多種多様な分野でアプリケーション開発を手がけると同時に、自社ソリューションサービスも提供しています。近年は事業環境も変化していることから、更なる新しい製品やサービスを生み出すため、将来を見据え新規事業開発を強化する目的でR&D(研究開発)部署を設立。新規事業開発のノウハウや知見を得て、その知見を活用した戦略構築やスピードアップを実現するために、プロジェクトへの伴走と人財育成がセットになったコンサルティングメニュー「スキル CUBE」を導入しました。結果、3ヶ月で新規事業のドメインを再定義し、4ヶ月目で新事業を作るための基本プロセスを整備。社内の他部門にもノウハウを波及させ始めるなど、事業開発のスピードが増している同社の導入・活用事例をご紹介します。

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規事業開発のスピード感を上げるために、外部の知見を活用
株式会社科学情報システムズ 阿部真樹 取締役R&D部長 関根暁史 中平雄哉

インタビューを受けていただいたのは、左から阿部 真樹様(取締役 R&D部長)、関根暁史様、中平雄哉様

阿部:

私たちは中堅規模のSIerで、幅広い業界のクライアントに向けて事業を展開しています。300人程の組織で、8割強の社員がエンジニア、営業職が10人程、国家試験である基本情報技術者の資格はエンジニア全体の約91.4%が取得していることも特徴です(取得者は265名、2023年3月現在)。

 

事業としては大手SIerからの受託開発案件が6割程、今後は自社ソリューション事業を強化し、エンドユーザーに直接提案できるような新規事業を展開していきたいと考えています。

関根:

そのビジョンの元、5年前にR&Dの部署が立ち上がり、新規事業開発や新しい領域の開拓などをミッションに活動を始めました。私自身はこの部署の立ち上げ当初からの所属です。

中平:

私は約10年間、システム開発サイドのエンジニアやプロジェクトリーダーとして活動した後、1年前にR&D部署に異動しました。正直、初めの頃は受託開発と違う点ばかりで、何から始めればいいのかわからず、まずは手探りで書籍を購入して情報収集をしていました。しかし、事業を企画する際に顧客の課題を想定しても、自分たちで考えた課題が本当に合っているのか、この仮説のまま企画を進めていいのか……といった迷いがあり、何が正解かわからない状態でしたね。

阿部:

弊社は、現在も自社事業として「勤時(勤務時間管理システム)」など、複数のソリューションサービスを運営しています。しかし、お客様の要望やタイミング、人脈などがあって始めたサービスが中心で、自社でゼロから企画することに慣れていませんでした。

関根:

新規事業を立ち上げるにも、社内に事業を立ち上げるスキームや制度、ノウハウがなく、自身で一から積み上げている状態で、スピードアップが必要な状況でした。

中平:

社内にこの分野の先駆者として相談できる人もいなかったので、新規事業の事前調査をどこまでやればいいかわからないという課題もありました。そこで外部の方の声を聞く、支援していただくことが必要だと言い出したのは私です。新規事業を自分たちだけで進めることも時間をかければできるようになるかもしれませんが、それ以上にスピード感を持って進めるには、外部の知見に頼ることも必要だと考えたのです。

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規事業立ち上げの、その先も見据えた伴走支援
株式会社科学情報システムズ 中平雄哉

​中平:

弊社は今までコンサルタントに依頼するような文化がなかったので、外部に支援していただくために1から情報収集を行いました。そこで感じたのは、コンサルティングの新規事業開発の分野は大手企業向けが多く、予算感も合わないといったギャップです。そこで、個人で支援している方や、中小企業向けの新規事業開発支援に絞って探し、何社かに並行して話を聞く形で進めていく中で、MOONSHOT WORKS株式会社の藤塚さんの話を伺いました。

 

単に一つ事業を作るのではなく、この先も自立するための人材育成に力を入れている点がとても頼もしく感じました。新規事業作りの、その先を見据えて支援していただける点が心強かったです。

阿部:

コンサルタントによっては新規事業の戦略構築だけをして終わりという会社もあるので、藤塚さんは組織の状況に合わせて伴走支援していただけることも良かったですね。

 

当初はR&Dでコンサルティングの予算は計上していなかったのですが、今やらないと進みが遅くなってしまうタイミング的なところと、R&Dだけではなく他の部門も巻き込みながら新規事業の教育をしていただける点でも予算化しやすいといった弊社の事情にもマッチしました。しっかりとしたワークショップ形式なので通常は別々になり費用がかさみますが、コンサルティング料金だけで研修も兼ねていることが良かったです。

関根:

教科書的にやり方だけ教わるのではなく、社内に新規事業を立ち上げる文化を作るところから伴走支援していただけると思ったことが、藤塚さんにお願いした背景としては大きいですね。弊社の事情を深く理解していただき、私たちにマッチしたアドバイスがいただけそうだと感じました。

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社の強みを理解した上で、戦略を策定し事業構築
株式会社科学情報システムズ 阿部真樹 取締役R&D部長 関根暁史 中平雄哉

​中平:

今回はプロジェクトへの伴走と人材育成がセットになったコンサルティングメニュー「スキル CUBE」を活用しました。

 

基本的には週1回オンラインのミーティングを設け、壁打ちをしながら「こういうことを考えています」と伝え、それに対してアドバイスをいただきます。加えて、月2回教育カリキュラムを並行して進めていき、R&Dの私たち以外にも、普段はシステム開発を担っているエンジニアに向けて、新規事業開発の研修という形で指導していただいています。

関根:

新規事業の方向性を考える上で、意見や助言をいただけるのは非常に大きいですね。セミナー形式の講義もあり、次第にやることが明確になっていくのでとても助かっています。

 

個々の壁打ちでは、今まで思いつかないようなことをご指摘いただくことが多く、経験が豊富な方の知見から出てくるものはやはり流石だなと思います。

中平:

弊社内だけで取り組んでいた時は、事業開発について書籍で勉強し、顧客の課題を見つけるためにユーザーインタビューを実施していました。でも、それがあまりうまくいかなくて……。

 

もちろん顧客の課題は大事ではあるのですが、粗くてもどんな事業にするのか、どんなソリューションを提供するのかを頭に浮かべて、そこから課題を考える、事業をどんどん前に進めながらソリューションを生み出していくといった、具体的な事業立ち上げプロセスを教わりました。当初、自分たちが想定していたことと、実際の新規事業で重要なこととのギャップをもとに実践的な考え方ややり方を教えていただいたのが良かったですね。

阿部:

私は全体の戦略や方向性を考える役割を担っていますが、今までは「何をやってもいいよ」と言って、枠や制限をあえて作らないようなスタイルでした。しかし、それだとふわふわしてしまい、メンバーも何をしていいか迷うと助言をいただきました。

 

そこでまずは、どんな分野で、いつまでに、どのくらいの金額でといった範囲を設定しました。弊社は歴史がある企業なので積み上げてきたことも多いのですが、教えていただいた分析手法にて改めて強み弱みを整理できたことで、論理的に戦略や方向性を絞れたことが良かったですね。

中平:

藤塚さんに助言をいただく前にも、フレームワーク自体は知っていて自分たちでも分析してみたのですが、結局そこから事業を生み出すことには至らなくて。自社の強みを分析するプロセスから関わっていただいたことで、どの領域の事業に切り込んでいけばいいのか話し合い、明確にしていけたのは、藤塚さんのご支援をいただけたのが大きいと思います。

 

また、弊社の場合、挑戦することに対して経営陣から否定されることはほとんどなく、いつも提案を前向きに検討していただけるので、新しいことを進めやすいという土台がありました。しかし、藤塚さんに助言いただく前は、私たち自身が新規事業の目標や数値について具体的に話すことができていませんでした。そこから、ベースとなる基本戦略から立案して事業アイデアを提案できるようになったことで、より深い話ができるようになったと思います。結果、3ヶ月で戦略を作り、社長にもご確認いただきながら、4ヶ月目には新事業を作るための基本プロセスを整備できました。

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「生きた知識」を学ぶことで、事業開発のスピードが増す
会議室

阿部:

「スキル CUBE」で学んだことは、書籍などでインプットできること以上に、藤塚さんご自身の経験や実績がミックスされているので、生きた知識です。それがアウトプットにも繋がっていることが一番のメリットとして感じています。

関根:

そうですね。以前から新規事業のフレームワークを使ってはいましたが、“使いました”で終わってしまっていたのも事実です。事業開発の全体感を見据えた上で、なぜフレームワークを使うのか、事業開発プロセスの中での位置付けや目的などを知れたことも大きいと感じます。

中平:

弊社の強みや弱みを理解したことでアイデアを出しやすくなったりとか、ビジネス戦略の定番パターンをいくつか教えていただいたりしました。実はこういうやり方もあるといった外部の事例を知ることができたことで、自社が参入するドメインが決まり、新事業の方向性が決まっていきました。計画が立つようになったことで、事業開発の速度が増していくのを実感しています。

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の中に新たな価値を生み出す、その一歩目を踏み出した
株式会社科学情報システムズ 阿部真樹 取締役R&D部長 関根暁史 中平雄哉

阿部:

今後の目標は、まずは一つ自社サービスをローンチできるところまで持っていくこと。そのためには、開発だけではなく、営業やマーケティング、カスタマーサクセスなどをどうするかなどの課題も出てきますが、その分野に関しても藤塚さんから助言をいただいています。事業は作ってゴールではなく、世の中に広めていくことも考える必要があるからです。その上でも、「スキル CUBE」では2年間かけて新規事業の構築に必要な基本の戦略やアイデア出しから、事業化までのプロセス全体を学べることがとても魅力的です(当初は3ヶ月のトライアルから始めましたが、この価値を感じて年間契約にしました)。今後はその経験を踏まえた上で、R&Dだけではなく他の部門も巻き込んで新しいことに挑戦していきたいですね。

関根:

これからの話になりますが、新規事業開発を進めていく中でその新規事業を進めていくかどうか、ジャッジもしていくことになると思います。今まではその観点がまったくありませんでした。その辺りも含めて、各プロセスの仮説検証のスキルを学んで実践することで、事業開発の精度を高めることができるようになると思います。その結果、新規事業への挑戦が組織の文化として根付いていければいいなと思います。

阿部:

今までも自社でソリューション事業を行ってきましたが、更なる新しい製品やサービスを生み出すため今回、MOONSHOT WORKSさんと活動していく中で、お客様にとって価値がある面白いものを世の中に生み出す、その一歩を踏み出せたかなと思うので、これからが楽しみです。

取材後記(MOONSHOT WORKS代表 藤塚より)

「スキル CUBE」は新事業の戦略構築から始めプロトタイプ検証まで平均1年間で、2年でローンチや拡販のためのマーケティングまで学べます。その際、特に大事なのが、コンサルティングの序盤に事業や組織の課題の根っこはどこにあるのか、時間をかけて見つけていくこと。科学情報システムズ様とも、最初にどこを目指すのか戦略を練り、その上で課題の優先順位をつけながら根本の部分を見つける作業を行いました。新規事業は最新の技術やトレンドに目が行きがちですが、積み重ねた歴史のある組織の場合、過去を振り返ると宝の山がたくさんあるケースが多く、今回もそうでした。

まずは強みを棚卸しし、当たり前すぎて気づかなかった勝ち筋を見つけていくことが大事で、そこに気づけたのは素晴らしいことです。

 

今後、いくつか新規プロジェクトを手がけていく中で失敗も重ねながら少しずつ形になっていくと思います。その過程で、R&Dのメンバーが先駆者としてリーダーシップを発揮し、他の部署にも学びを広げていく活躍に期待しています。

 

私は単に事業の作り方を教えるのではなく、軸の決め方、社内への展開の仕方、世の中への広げ方、伝え方、そしてマネージャ・運営側の方向けに事業評価のための講座も用意しています。そして、将来的にはコンサルに外注するのではなく、みなさん自身で自走できるようになるまで伴走できればと思っています。社内起業家の皆さんに力が付くことで将来の未来づくりに大きく貢献するのが私の目標です。

MOONSHOT WORKS株式会社 藤塚洋介
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